道場憲章 9



第七条 宗家一親等の門人並びにそれに準ずる会員

【一親等門人・一親等会員の総合の定義】
 これに準ずる門人・会員は、人間の誇りを前面に打ち出す名誉を重んずる特別集団を指す。
 これは、羽柴(豊臣)秀吉が柴田勝家や佐久間盛政を破った戦いの、「賤ヶ岳(しずがたけ)の戦」で勇名をはせた加藤清正・福島正則・加藤嘉明・平野長泰・脇坂安治・糟屋武則・片桐且元の七人の、「賤ヶ岳の七本槍」の如き存在であり、また江戸時代、徳川家康の将軍直属の家臣のうち、知行高が1万石未満の直参で御目見おめみえ以上の格式のあった文武に優れた者を指し、歴史上の先人に習って、武士道を全うする名誉職である。


1.宗家一親等門人
 門人の中で、初段以上(初段補は含まない)の有段者の有段者会費を払う者のうち、選ばれて、宗家と一親等の契約を交し、毎月謝儀(しゃぎ)を収める門人を「宗家一親等門人」という。


2.宗家一親等会員
 『志友会報』並びに『大東新報』を購読する会員で、夏季セミナー合宿や地方で開催される講習会に参加し、直伝を受けて、選ばれて、宗家と一親等の契約を交し、毎月謝儀を収める会員を「宗家一親等会員」という。

【宗家一親等の定義】
 宗家一親等は伝承系図において、直接宗家から儀法(ぎほう)を伝授したことを、系図上で証明・伝承するものであり、前者は総本部や地区本部あるいは各支部に所属する門人(弐級以上の有級者あるいは有段者)であり、後者は志友会員として、総本部・尚道館主催の夏季合宿セミナーや各地方の講習会に参加し、宗家から直伝を受けて、初伝以上を儀法(年二回以上の教授を受けている者、あるいは弐級以上の者)を体得した者を言う。

 したがってその伝承は、選ばれて、宗家より直伝を授けたことを、系図上において示すことの出来る地位と身分を得る。
 また両者とも、謝儀(しゃぎ)として、月謝を支払う義務を追う。


3.宗家と一親等門人を結ぶ義務ある資格者
 わが流の准指導員補以上の資格者(准指導員・正指導員補・正指導員・准師範・正師範・皆伝師範その他の免許資格者)は「宗家一親等門人」であり、毎月定められた日に、月謝と有段者会費を支払う義務を負う。

 また、宗家の主宰する資格者を対象にした講習会、ならびに夏季合宿セミナーについては、主催者側としての企画創案ならびに出席の義務を負う。
 更に資格者として、是非とも、正月年賀・盆・暮れの挨拶については、これを厳守し、礼儀正しく、後進者の手本となるよう、自ら進んで努力するべきである。またこれは、宗家の側近者として当然の義務である。

 わが西郷派大東流合気武術の門人は、現代に生きる武士道集団であり、その根本原則は「礼儀正しさ」にあると感得する。
 したがって有資格者は、自ら進んでこの「礼儀正しさ」を、日々実践し、その名に恥じぬよう努力すべきである。
 また以上の義務を怠った者は、一切の資格を永久に失う。


4.宗家一親等門人の資格を失うとき
 わが流の宗家一親等門人(会員を含む)としての資格を失う場合は、次の通りである。
 まず月謝と有段者会費を未納した場合であり、次に退会(退会は、わが流おいては、破門と同じ扱いになるので注意されたし)した場合であり、破門ならびに絶縁もこれに同じである。
 一旦、わが流の門から離れれば、その時点で、これまでの身分や資格は一切失われるので、これまで行っていた道場活動は、全て停止し、一切の有資格ならびに段位は、総(すべ)て返上しなければならない。
 また、自分の指導する道場内の、道場生を指導する資格や身分の一切や、月謝を徴集する權利も失われる。

 なお、これを無視して、「西郷派大東流合気武術」(文化庁登録団体・知的所有権協会登録、第217613号)並びに「西郷派大東流」(文化庁登録団体・知的所有権協会登録、第217612号)「大東流合気」「合気之術」「大東流合気武術」(文化庁登録団体・知的所有権協会登録、第217611号)「合気武術」「尚道館」「尚道会」、また架空の「総師範」「師範」「指導員」などの名称ならびに文字は、一切遣う事が出来なくなり、万一、以後も、以上の名称をもって道場活動を行った場合、刑法上で言う「詐欺罪」「名義登録著作権違反」ならびに「私文書偽造」その他の罪が成立するので、刑事罰(多くは実刑)を食らうのは当然であり、辞めた曾ての有資格者は、こうした「私文書偽造行為」をはじめとする刑事罰の対象には、触れないよう、くれぐれも、十分に注意されたし。また退会と同時に、速やかに各資格書などは返還しなければならない。


5.宗家一親等資格者と西郷派大東流総本部が認める継承団体
 
参段以上の者で、准指導員補以上の資格を取得している、西郷派大東流合気武術総本部が認める宗家一親等門人と、同総本部が認める継承団体の人脈は、次の通りである。(平成20年2月現在)





6.宗家一親等門人によって組織される総本部ならびに支部及び分会
 
西郷派大東流合気武術の組織は、宗家一親等門人によって運営される。またその各地域における活動は下記に示す通りである。(平成19年4月現在)




7.師範指導員会議
 
宗家一親等会員によって運営される連絡会議に、「師範指導員会議」がある。この会議は、師範(皆伝師範、正師範、准師範)並びに指導員(正指導員、准指導員)によって組織され、年度毎によってその運営方法と、地区本部並びに支部の指導方針を話し合う会議である。
 またその会議の議場は、総本部尚道館に置かれ、ここに全国から師範並びに指導員が集い、宗家を中心とした運営方針は下される。


8.師範指導員のとるべき責任ある態度
 
「何の為に西郷派大東流をやっているのか?!」有段者ならびに指導的立場にある者は、このことを真摯に考える必要がある。また、自分はどんな立場なのか、よく考える必要があろう。

 最近特に目立つのは、黒帯をとって辞めてしまう人間のいることである。有段者はあくまで修行中であり、黒帯を取得したから、それで終りではない。更にその先があることを忘れてはならない。
 その為には宗家に教えを乞い、教わったことを身に付けるよう努力することは必要だろう。
 段位とか、資格と言うものは取得すればそれで終りと言うものではない。取得後も更に研究を続け、日々精進する必要がある。

 では、修行の終着は、どこか。
 それとも師範になれば終わりなのか。また免許皆伝になれば終わりなのだろうか。合気が使えれば、それで終わりなのだろうか。
 そう考えると、修行には終わりがないということが誰にでも分かるだろう。指導的立場にあっても、自身の修行は未完成なのだ。

 では、終りなき修行をして、いったい何になるのであろうか。何の為に、人は修行するのだろうか。
 例えば料理人ならば修行をし、ひとり立ちをし、店を出すなどすれば、金銭に反映することができるが、西郷派では道場を展開するなどで、多少の見入りはあるかも知れないが、「技術」イコール「金」という図式は成り立たない。少なくとも、武術修行は金を目的としてやるべきものではない。基本は自分自身の精進である。

 一方、修行の身でありながら、更に残念に態度を晒している者がいる。合宿に来ない有段者らは、修行中の身でありながら、修行を休んでいる、あるいは修行を辞めている人のように見受けられる者がいる。しかし修行を休んでしまったら、実力はどんどん衰えていくばかりだ。実力の無い有段者とは、何なのかと考えていくと、ひょっとすると、西郷派から去る予備軍なのかも知れない。
 去る予備軍にとって参加するも、不参加で終るのも、いずれも地獄である。

 本来地獄と言うものは存在しないが、人間は自らで地獄絵を描き、その中に落ちる生き物であることを忘れてはならない。