肉はスタミナ源の根源という呪術から解放されよう
 日本人は安易に「牛乳イコール健康」「牛乳イコール骨太」という迷信を、現代栄養学の大嘘によって騙され続けてきました。
 牛乳の実害については既に述べましたが、次ぎは「肉はスタミナ源の根源」という大嘘について迫ってみましょう。

 一昔前まで「肉は酸性食品であるので食べ過ぎるとよくない」「肉を食べる時は、同量の野菜を食べるべきだ」「肉食イコールコレステロールを増やす」等と安易に考えられ、また今日に至っては「肉はスタミナ源のもと」等という不可解な神話が浮上しています。

 さて、肉はスタミナ源のもととする考え方は、多くの日本人がこうした考え方を持ち、これが固定観念として脳の中枢にこびりついているためです。
 スタミナ源とするのは、多くが「肉には多少マイナス面があっても……」という意識があり、まずはスタミナをつけることが先決問題であると安易に考えてしまうことに端を発しています。

 しかしこれは医学上から見て大きな矛盾があります。
 人体は小宇宙と評されている通り、一つの秩序だった働きをしています。食肉が血液を酸毒化させ、コレステロールを増大させて動脈硬化を引き起こす一方で、躰にスタミナを付ける等という、相矛盾した作業は出来るはずがないのです。

 躰にスタミナがつく条件としては、まず血液が弱アルカリ性(生理的には中性)で、奇麗な状態であり、しかも血液がサラサラが必要条件であり、動脈はしなやかであり、弾力性があって、こうした総ての条件が揃った場合に、基本的な現象が総合されて、はじめてスタミナアップが図れるのです。

 家族揃って焼き肉の店に出向き、あるいは週末の一時を利用して夫婦で郊外レストランに車を走らせ、そこで食肉を食べてスタミナ源のもとと信じ込んで食べたとしても、躰の方は悲鳴を上げています。
 しかしこれもで、更に食べ続けると、今度は頭重感に悩まされることになり、イライラしたり、顔色がどす黒くなったり(肉食家で喫煙者は、特にこの傾向が激しい)、脂ぎったりして、ついには肝臓病や腎臓病、心臓病、不妊症、精神分裂病へと移行して、ついに様々な臓器癌を招くことになります。

 食肉がどうしてこうした弊害を生むかというと、それは単純明解であり、腸内で腐敗する為です。
 もともと草食性の日本人の腸では、食肉がスムーズに消化処理できる構造になっていないからです。これに併せて牛乳や卵も同じであり、腐敗の結果、アミン、アンモニア、硫化水素といった腐敗物質が血中に持ち込まれるために成人病や難病・奇病を齎すというのが実態です。
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