人類淘汰の時代が始まった
嵐の前の静寂
 文明社会を目指し、より豊かに、より便利に、より快適にという事を目標に掲げ、現代人は科学力を結集して、今日の大都会に見るような、華やかな絢爛(けんらん)たる楼閣を作り上げました。
 そして都会人達も、この華やかな夜の喧騒(けんそう)に繰り出し、肉を食らい、美食に明け暮れ、酒を呷(あお)り、飲食の限りを尽くして、浮かれ騒ぐ事に喜びを感じている人が少なくありません。
 しかしこうした人達へ、霊的世界からは警告が発せられているのです。

 日本一の大都会・東京の「霊的波動」を見ますと、この土地の磁場から出る波動は、日増しに粗くなり、日を追うごとにドス黒くなっています。今まで、こうした土地に住んでいた人が、これを敏感に感じて東京を抜け出し、郊外へ移り住む現実は、東京の出す霊的波動が粗くなり、そして益々ドス黒くなっているという事を肌に感じ始めた一つの現象といえましょう。こうした人は、益々多くなっているのです。

 一方、こうした霊的波調の粗さに気付かず、旧態依然の実情に満足したり、今の大都会の怪しさに心惹かれ、魅せられて、これに近づこうとしている人達の層がある事も、また事実です。
 嫌気がさして東京から離れる人、磁場の魔性に惹かれてこれに群がる人と、人々はハッキリと、二種類の人間に分かれ始めている事が解ります。
 そして後者は「誠の道」が見えず、淘汰されてしまう側に回るというのが実情のようです。

 大自然は、様々な形で現代人に警告を与えて来ました。
 特に日本は、古来より「神国」と言われ、神々の囁(ささや)きが交され、それを「神風」と称して、これに聞く耳を持つ人達と、そうでない人達が選別されてきました。
 今「神風」が吹き、囁き始めています。
 それは微風で、微かな羽音(はおと)ですが、密なる霊的波調を持ち、霊的神性が高い人は、これが聞こえるようです。大都会の喧騒は、異様な磁場のうねりを包み込んでいますが、これが人々の喧騒を超えて、猛威を奮うのはそう遠くない事でしょう。

 約70〜100年周期で繰り返す東京という地盤は、過去にも繰り替えし、大地震に襲われ、まさに砂上の楼閣に等しいところがあります。しかし今は、嵐の前の静けさとして、それの地下に隠れ、静寂に包まれているようです。
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