ガン腫も断食や少食を徹することで
血液の流れに逆戻りする
 繰り返し述べたように、健康な細胞の総ては、赤血球から造られます。
 皮下脂肪、骨髄脂肪、筋肉、肝、脾、脳神経細胞などの体組織や細胞は、数十個の赤血球が融合し合い、それが質的転換することによって出来上がったものです。
 したがってガン細胞も体組織の一つですから、もちろん赤血球から出来ています。

 現代医学が「ガン細胞は分裂増殖する」としている、こうした見解は、医学に疎い大衆層に「癌イコール死」というイメージを抱かせて、執拗に混乱させている現実があります。
 またこうした事によって、ガン研究やその対策が阻害され、致命的な誤解を招いているという実情があります。

 特に、断食をしたり、少食を徹底した場合、ガン細胞は血管内の赤血球の方に逆戻りして、正常細胞へと善導する働きを現わします。これを「逆分化」と言います。
 こうした特性を十分に生かし、ガン組織を赤血球に逆戻りさせてこそ、本当の癌治療ではないでしょうか。

 赤血球から出たガン細胞は、断食や純正自然食品の少食に徹した食餌法で、比較的速やかに赤血球へと戻る性質があります。今日の現代医学は、ガン細胞に限り、自然治癒は働かないとしていますが、これは一般的見解の大きな誤解であり、赤血球の逆戻り現象は、自然治癒が備わっているからこそ、こうした特性を示すのです。
 すなわち、完全植物性の玄米及び純正野菜による自然食品を主体にした食餌法を徹底することによって、血液を浄化する浄血法を試み、抗癌剤の投与や、外科的切除をせずに、ガンを自然消滅させることこそ、本当のガン治療なのです。

 テキサス州で「断食療養所」所長を務めるシェルトン医学博士は、「ガン治療の根本は、精神と肉体の調和にある。断食と自然食療法(果実食を含む。肉食過剰によるガンは、果実食もかなり有効と考えられている。ただし欧米人の患者を対象にしているため、日本人のような胃癌などの人は、玄米・雑穀を中心にした粥が有効)を交互に組み合わせて、多大な効果を得ることが出来た。現代医学も、こうした自然食療法の姿勢を謙虚に見習わなければならない」と述べています。
 これは明らかに、断食と純正自然食品を摂る事によって、短い期間で反復させれば、血液が浄化され、ガン細胞は赤血球化していくという具体的な臨床例であると言えましょう。

 ガンは大きく分けて、二種類のものがあり、一つは肉食過剰によって出来るガンと、もう一つは三白(白米、白砂糖、精製塩と化学調味料)過剰で出来るガンとがあります。
 肉食過剰のガンは、別名「精力過多のガン」と言い、欧米人の多いガンです。
 ところが今日では、食肉文化が日本にも押し寄せ、日本人の腸癌などの多発は、こうした肉食過剰によるものです。
 また、三白過剰のガンは、「無力性のガン」と言い、白米主義の日本人に多かったガンです。胃癌が多発した原因を考えますと、その病因は白米であり、それに続いて白砂糖や精製塩や化学調味料が犯人だったのです。

 そしてガンは一般的な誤解から、先祖からの遺伝と考えられていますが、ガンはもともと遺伝というよりは、体質の似通った父母の肉体を受け継ぎ、その改善されない体質をベースに出来た硬い腫瘍に過ぎないのです。
 肝臓でも腎臓でも、その他すべての臓器にはその症状として末尾に「腫」「膿」「炎」「毒」という文字が付きます。これは血液と密接な関係があることを現わしています。

 つまり、癌患者の場合、断食や少食を実践すると、次第に縮小し、それがやがて溶けて血液に戻りますから、こうした毒素は白血球などと共に吸収され、血流に運ばれて、排泄器官に排除されるということになります。
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