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●子供を生むとは、そして子孫を残すとは

 既婚者でも、子供を生む場合を目的に性行為をする時は、是非、昼間は避けたいものです。これこそが自分自身にも、子供にも、不幸の種を植え付ける「予定」をつくるからです。

 それは精神遅滞(精神薄弱)の子供が、その良い例であるからです。
 精神遅滞とは、精神的な発達が遅れていることを指し、学習や知的作業、身体の管理、社会的な生活等が、同年齢の普通人に比べて困難なもので、知能指数により、その重症度を軽度・中度・重度・最重度に分けて分類しています。
 かつては軽愚(魯鈍)・痴愚・白痴に分けましたが、要するに総称して、精神薄弱のことを指します。

 こうして出来た子供の統計調査をしてみますと、精神障害者予備軍児(男女とも十代後半に発病する)、先天性精神病、言語障害による知恵遅れ、脳性小児マヒ等の知能不具児、身体障害児、犯罪者予備軍児等の生まれる確率が高くなり、こういう子供を生んだ場合、一生、十字架を背負っての運命を辿る事になります。これは父母となるべき、親の重大な過失であり、全責任は親が障害に亘って取るべきものです。

 しかし、こうした親の責任でありながら、「不自由である」ということは、霊界から見れば、非常に辛い修行の科目を自らが選択し、大きなハンディを背負って生まれきた言う事になります。
 これは霊界の世界から見て、その霊魂は非常に優秀だからこそ、こうした過酷なノルマが与えられたという事にもなります。これは逆に、霊魂が優秀でなければ、これだけ難しい問題は与えられないとも言えます。この点が非常に重要な事です。

 生まれながらにして、五体不自由あるいは精神遅滞や精薄児で生まれると言う事は、一般の、その他大勢で生まれて来る五体が満足で、知能程度も人並みと言う人より、遥かに卓(す)ぐれた霊魂を持ち、確かに今生に限っては、不自由で不幸な境遇にあるのですが、その反面、明るい素直な心を持った人が多いのも、また事実です。事実、睡眠時には、並みの人より、ハッキリとした霊的覚醒意識を持ち、睡眠時には楽しく霊界で遊んでいるのです。しかし、これも前生の大きなカルマを背負っている事にな間違いなく、親の責任に合わせて、前生の因縁である事を認めなければなりません。

 これを霊魂の強化と捕らえるのか、不幸と捕らえるのかは、その人の主観によります。しかし、これを見事に克服し、今生に於いて人生を全うすれば、死して後は、かなり高い位置に所属できるのは間違いなさそうです。
 そして、大事なことは、こうした不自由な躰で生まれて来る人と、犯罪者予備軍に所属して、悪をなす為に生まれて来る人とは異なっていると言う事を認識しなければなりません。前者は素直なハッキリとした霊魂の覚醒がありますが、後者は外邪によって曇らされた霊魂であり、悪霊との絡(かか)わりが、悪事に向けさせます。

 子供がグレたり、不良化に趨(はし)ると言う事は、総て前生の因縁であり、霊的に見て親の責任でないように思われます。ところがこの場合、親自身に問題があり、こうした子供を持つ親は、その性格が自堕落であり、教育的にも躾(しつ)け的にも無責任で、自由奔放主義であり、その為に「魔の差す時間」を選んで、血の中に保菌する悪霊を、自らの子供として呼び起こし、誕生させる事が少なくありません。
 また、親子が復讐関係にある場合は、こうした「魔の差す時間」に男女が交わり、保菌者の血を出現させてしまうのです。

 さて、あなた自身の判断ですが、犯罪者予備軍児(グレたり、逃避癖や暴力ごとで不良化に趨る)の多くは、こうして生まれてくる事実を知ったとき、それでもあなたは、こうした白昼の享楽(きょうらく)に溺れ、これを是非ともやりたいのか否か、それは、あなたの血の中に存在します。

陰陽の不明確な魔が差す時間。正午から陽が沈む迄の時間は悪魔の時間で、紫外線量に関係があると言われる。またこの時間帯は、睡魔にも襲われ易い。

 昼間は、「魔が差す」、昼間は「悪魔の時間」と、古来より言い伝えられて来ました。
 特に、午後1時から夕方4時頃にかけては、一日のうちで紫外線量が多くなり、更に睡魔(すいま)に襲われ易く、「悪魔の囁(ささ)きの時間」と称されました。最も暗示に掛かり易く、また人間は、この時間に限って、レム睡眠に陥りやすい時間帯です。
 午後十時は「憑衣され易い時間」ですが、それと同等の「魔の差す時間」であり、こうした時間帯を無視する人は、その殆どが大きな影響を受け、相当な苦しみを背負うことになります。

 また現代は、欧米流の性交遊戯が大流行していますから、こうした本当の「床入りの時間」という事を知らない若者や若い夫婦が多く、こうした魔の差す時間に、スポーツセックス等の性交遊戯に耽(ふけ)り、快楽を貪(むさぼ)る現実があります。まさに、これは自殺行為であるとしか言い様がありません。
 また、こうした「秘め事」(ひめごと)を白昼に曝(さら)して、自らを穢(けが)すものではありません。唯物論者はこうした「秘め事」に対しての掟を無視しますし、また、性行為自体が「穢れ」であることを知りません。性行為をした翌日は、神社仏閣等の神域や結界域(けっかいいき)にも近付いてはならないのです。

 男女の交わりは、「秘めて人に知らせない事柄」であらねばならず、こうした禁を冒せば、かなりの強い確率で凶災を招き寄せることになります。これに先祖の血の保菌者が絡んだ場合、表面化する確率が極めて高くなります。

 本来、「秘め事」というのは、一種の迷信に過ぎませんでした。ところが長い年月の間に構築された想念は、大きなエネルギーを持ち、それが実際にあるかのように非実在界に出現するようになりました。人間界には、こうした想念がエネルギー化して、鬼界(きかい)と接しながら、凶災が渦巻いているのです。
 そして昔から「昼間に交わった男女間には不具者が出る」と言われて来ましたが、これは昼間だけではなく、「五障七悪」(ごしょうしちあく)から言うと、その禁は他にもあるのです。

 「五障七悪」を挙げると、次のようになります。

五 障 七 悪
一障
生理が終わったばかりの交わりや、躰が綺麗にならない時は、秘め事を固く慎まなければならない。
葬式に出たその日に、これを行なうのは凶。
二障
男女もしくは、父母に腫(は)れ物が出来ている時は、秘め事を固く慎まなければならない。
腫れ物や欠陥が異常に膨らみ過ぎている時は凶。
三障
三親等以内の家族に死者が出て、喪(も)に服している時は、一週間の間、身を慎み、秘め事を固く慎まなければならない。
喪に服くする日から、一週間以内は凶。
四障
発熱したり、その他の病気で熱病に罹(かか)っている時は、秘め事を固く慎まなければならない。恢復(かいふく)してからも、二、三日はその後の状態を見た方がよい。
熱病の時の交会(性交)は発狂者が出易い。
五障
妊娠中で、神経質になっている時や、激怒・興奮している時は、秘め事を固く慎まなければならい。
妊娠中の女性の神経質は神経症や鬱病になり易い状態にある。
三殺日 一、却殺日 寅・戌・午の月 亥の日
      亥・卯・未の月 申の日
      辰・申・子の月 巳の日
      巳・酉・丑の月 寅の日

二、災殺日 寅・戌・午の月 子の日
      亥・卯・未の月 酉の日
      辰・申・子の月 午の日
      巳・酉・丑の月 卯の日

三、月殺日 寅・午・戌の月 丑の日
      巳・酉・丑の月 辰の日
      辰・申・子の月 申の日
      卯.未・亥の月 戌の日
密教房中術ではこの日に交会をすれば災難が来るといわれ、また五体異常の不具者や狂人ができると言われている。
また、こうした日の禁を冒し、受胎した場合、双児以上は殆ど育たないと言われている。更に、双児で生まれて来た場合は、そのいずれかが死に、生き残った方も病弱である。
自然
雷鳴りや風の日、あるいは台風や地震の日等には、秘め事を固く慎まなければならない。 天地が感応する時は、生まれた子に災難多し。
飲食
暴飲暴食をした直後の、秘め事は固く慎まなければならない。また、大酒を飲んでの交会(性交)も禁。 生まれた子は精神障害に陥り易い。
排尿
排尿をした直後の、秘め事は精が流出しているので、時間を置く必要があり、直ぐに行う事は固く慎まなければならない。 精が流出した場合に受胎した子は若死する。
疲労
肉体重労働や激しいスポーツをした後、あるいは躰が腰痛・肘痛・膝痛等で痛む場合は、秘め事を固く慎まなければならない。 疲労や肉体痛がある場合に受胎した子は短命。
入浴中
浴室や浴槽の中での秘め事は固く慎まなければならない。 生まれた子は変死や自殺の怖れあり。
勃起障 勃起した男根の欠陥が膨れ過ぎ、異常勃起で痛みを覚える時は、秘め事を固く慎まなければならない。 生まれた子は病気がちである。

 以上の「五章七悪」だけは呉々も交会(性交)を避けるべきです。そして「五障七悪」以上に恐ろしいのが、「魔の差す時間」に交会を結ぶ事で、白昼は性交遊戯すら及んではならないのです。

 また、子供は欲しいと言う願うのならば、以上の述べたことは絶対に慎むべきで、生理(月経)の最終日でも、以上の事は禁であり、生理が終わって二日程を空け、この間は性交に及んではなりません。完全なる受胎日を願う場合、夜の12時を過ぎ、その間一眠りして、躰を休ませておき、一番鶏の鳴く頃、充分に前戯し、女性を精気旺盛状態にして、発情させてから開始すると非常に良い結果が生まれます。また、その日受胎した子は、大成者になると言われています。

 一日のうちで、陽が登っている正午から翌日の午前零時頃迄は「死気の時」であり、午前一時を回り出した事からが、天地に精気が発生する時間帯となります。しかし完全に朝が明け、陽が登ってからの午前中も「凶」にまりますので、最適なのは「一番鶏が鳴く頃」という目安を持てばよいことになります。



●交会の大事

 一口で、男女の交わりをセックスと言い捨てます。しかし、その交わりを間違えば、親子共々に大きな災いを齎します。
 子供が性格的に問題がある場合、これは明らかに父母となるべき親に問題を抱えている事が少なくありません。尻軽女、怠け者、精神異常的な行為、放浪癖、仕事嫌い、色情癖、職が定まらない、浪費壁等は、単に個人の性格と言うより、親子で食する家庭での食事等に問題があり、更に、親の不倫や、不倫から発生した水子等の災いが少なくありません。
 本来水子は、単独では祟ると言う力を持ちませんが、これは複数で集団を作ると、親や、自分の後から生まれた弟や妹に悪影響を及ぼすと言う事があります。

 また、霊界も顕界と同じように、《進化の法則》に左右されるところであり、霊界で起こっている事は顕界でもそれを前後して起こっているのです。
 《進化の法則》から考えると、本来、人間は生涯を通じて進化を遂げるのですから、死した後は、顕界での進化がそのまま持ち越されて、死後の生活を送ることになります。

 したがって、人間であったものが、動物として生まれると言う事はないのですが、中有(ちゅうう)の状態で、動物の性交に於いて、雄の射精した精子の一匹に成り済まして、雌の体内に入り込めば、この魂は稀(まれ)に動物として生まれると言う事があると言われます。しかし、動物で生まれた者は、再び人間の位置に進化するまで、かなりの時間を要する事になります。色情の因縁を持つ者は、動物の性行為にも興味を持ち、精虫の一匹に成り済ませて、動物に再生する事もあると言われます。

 更に、動物が人間に生まれ変わる可能性はあるかと言う事になると、これもやはり稀ですが考えられると言われています。動物の霊魂も進化していると考えられます。
 昨今の人口増加を考えれば。過去百年に振り返ってみた場合、二十世紀初頭よりも、現在の方が遥かに人間の人口は増えているのですから、増えた人口分だけ、その霊魂が不足してしまいます。その不足を補う為に進化した動物が、人間の肉体を借りて生まれて来るのではないかと言う仮説があります。

 この仮説に従えば、交会(こうえ)の大事を無視して、男女が不倫を通じて昼間から交わったり、日を考えないで性交を重ねると、そこで生まれて来る霊魂は、動物が混じるとも言われています。

 更に、もう一つの仮説は、分霊仮説であり、霊界上位からの高級霊の分霊と言う形で現世に現われるとも言われます。しかし、現世に生まれると言う事は、基本的には、前生の遣り残しをする為に生まれると言うのが、その理由のようです。