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●人間の躰は「食物の化身」 健康を維持し続けるには、また病気からの恢復(かいふく)を目指すには、食生活の改善こそ急務です。 さて、私たちの顔は昨日の顔とは、厳密に言って異なります。それは私たちの躰(からだ)の細胞が、常に新陳代謝しているからです。人体を構成する体細胞は、絶え間無く新しいものに置き換えられます。それは臟噐等の器官によって異なりますが、例えば肝臓では約半月で新しく置き換えられ、頭髪は半年で置き換えられ、新しく生まれ変わります。こうして、自然治癒が働き、病気が治り、健康が恢復すると言い根拠があります。 病気に罹ると、まず体細胞の働きが弱ります。これにより老廃物が腸内で停滞したり、変質したり、酸毒化して、病的細胞を抱え込む事になります。これが病気の発生です。 では健康的な新しい細胞を作るにはどうしたらよいのでしょうか。 ます、偉ままでの食生活を改善しなければなりません。その改善する事で、血液の質を変えていけば良いのです。 人間に限らず、その他の哺乳動物に於いても、その身体的メカニズムは、躰の中を食物が流れるような構造になっています。そして食物から腸を媒介して赤血球が作られ、これが全身に巡って、体細胞を作り出します。 体質も気質も、物の考え方までは、食物の影響を受け、その支配下にあります。したがって現代栄養学で言われている、「何でも食べよう」主義や、「30種以上をくまなく摂取」主義は、間違った無責任な栄養理論と言えます。そこで人体を作る上で、人間に許された適切な食べ物を食べ、間違いの無いものを選び出して、正しい食餌法を行なう必要があります。 ●血は腸で造られる 現代医学の基礎理論となっている「骨髓造血説」は誤りです。 私たちの維持する体細胞は、血液に浸されて養われ、そして生きる事が許されます。したがって血液の性状によって健康状態が左右されると言うのが常識的な考え方と言えます。 血液は「流動性」からなる、他の組織とは異なるものを持っていますが、それでも組織をなしている事は紛れもない事実です。したがって血液も常に新陳代謝に支えられ、その質は、刻々と変化していきます。 そして血は、条件次第で、綺麗にもなり、汚くもなります。 またそれが、即、健康に反映されているのです。 では、どんな条件が質の良い血を造り、また逆にどんな条件の場合が悪くなるのでしょうか。 この問題を解消していく為には、まず、血液と言うものが何処で造られ、「造血場所」は何処であるか、という事を明らかにしなければなりません。 私たちは生物学上の常識として、血液は骨髓で造られると信じ込まされ、「造血場所」など、特記に解決済みと安易に考えて来ました。また現代医学や生物学では、造血の場所を骨髓造血説で唱えています。 しかしこの考え方では、人間の生理機能の本質は掴めません。また、病気対策も立てられません。そして造血理論というものは、医学や健康問題を紐解く、キーワードになるものでした。 ところが今日は、骨髓造血説が主体であり、骨髓で血が造られるとしている為、この理論では単に役に立たないだけでなく、これは健康への障害となって、医学や健康問題を妨げる原因になっています。 ●腸造血と消化作用の関係 血液は骨髓ではなく、腸で造られます。これは森下敬一医学博士や、そのベースになって千島喜久男医学博士の「腸造血説」に基づく、実験結果から確かめられた事実です。 これは「赤血球母細胞」が腸の壁で発見された事が、この「腸造血説」の極め手となっています。 赤血球母細胞はその名の通り赤血球を生み出す母親の細胞です。赤血球母細胞と言う大型の細胞が、腸の壁に於いて、腸絨毛組織だけに存在する事が実験的に確認出来ております。そして赤血球母細胞のなりたちが、「食物→赤血球母細胞」と変化・発展していきます。 この変化・発展に於いて、赤血球ぼ相貌から赤血球が生み出され、血流中の送り出されていくのです。 この事から、間違いなく血液は腸で造られており、この造血によって赤血球新生も明らかになります。 動物の躰と言うものは、下等なものから高等魔物まで例外いなく三つの要素によって構築されています。それは体細胞と消化器官と血球です。この事実は、「動物は食物を摂らないと生きていけない」と言うことです。 まず、食物は消化器官で消化され、それがやがては体細胞を造り上げていきます。つまりこれは消化器官の食物から体細胞への繋ぎの細胞として、遊走性を持った血球が存在する事を意味します。これこそが人体と言う「生体の仕組」です。したがって「血」が造られる場所は消化器官以外にないと言う事なのです。 ●白血球は赤血球から新生する 血液の医学的理論を追うと、血液は酸素や炭酸ガスを運ぶ事が役目と考えられています。しかしこれは赤血球の側面的な働きであり、赤血球の本当の役目は、赤血球自体が全身を巡って躰の総ての細胞に変わっていき、その赤血球が体細胞へと発展していくのです。これを「血液の分化」と言います。 白血球は赤血球から新生されます。これはこれまでの医学常識には全く存在しない研究観察の結果から確認されています。 その場合の白血球の新生過程は、その条件によって異なり、三つのケースがある事が分かっています。 |
白 血 球 の 新 生 過 程
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発芽方式
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赤血球の核の表面に小さなコブが発芽する。そのコブは膨らみ始め、やがて赤血球膜を破って外に出て来て、これが白血球となる。 |
流出方式
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赤血球膜が破れてそこから細胞質が流出し、それが赤血球に発展する。 |
分割方式
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赤血球が適当な大きさにちぎれ、その分割によって発生した断片が、赤血球に発展していく。 |
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▲赤血球(電子顕微鏡写真)
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▲絨毛に広がる毛細血管(×150) |
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▲微絨毛(×15000)
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以上のように、白血球は赤血球から生み出され、赤血球が白血球に変化すると言う事が起っているのです。 一般的には、白血球と言うと、病原菌を食べる働きがあると看做されています。しかしこれは断片的なものであり、白血球の役目は本来別の所にあります。 それは、先学者達が残した実験の証明は、白血球が筋肉や軟骨、上皮や腺や骨等の各組織に変化・発展するという貴重な実験結果に基づくものです。この事は、白血球が分化能力を持った細胞であると言う事を証明しています。 こうして事実を追って行くと、「赤血球が体細胞の変化する」ということであり、赤血球から新生した白血球が、体細胞へと分化しているわけです。この事は、白血球が赤血球の細胞質そのものと言う事を現します。 この過程をもっと単純化すると、赤血球が体細胞へと分化し、その細胞へと発展すると言う事です。 この事実は、健康は食生活次第で、良くもなり、悪くもなると言う事です。 ここまでが明かになって来ると、食→血→体の基本構造が明確になり、「食」こそが躰の化身であると言う事がわかります。 まず、赤血球は腸で造られます。その赤血球がやがて体細胞へと分化していきます。 この仕組は、食物が消化される事によって、腸壁の腸絨毛で赤血球母細胞に造り変えられ、その母細胞から放出された赤血球は血管内に送り込まれ、この赤血球が全身を隈無く巡って、躰の細胞へと変化・発展していきます。 次に、赤血球から体細胞へ変化発展し分化する組織細胞に辿り着いた赤血球や白血球は、周辺の体細胞から強力な影響余裕堂を受け、そこの場所が肝臓ならば、肝細胞となり、能ならば脳細胞となります。そしてそこで順応し、分化を遂げていきます。 ●肉食の常食者は短命の人生 日本人は長い間、間違いだらけの現代栄養学で、肉類を始めとした動蛋白は、躰にとって必須不可欠な蛋白源であり、特に食肉は最高のスタミナ源であると教え込まれました。 しかし、肉などの動蛋白食品が持つアミノ酸こそ、各種の有害腐敗物質の元凶だったのです。この有害腐敗物質を生み出す元凶は、二級アミン、アンモニア、フェノール、硫化水素などであり、これらが慢性病を引き寄せ、最終的にはガン化させる元凶だったのです。 現代栄養学はこうした事を一切無視し、蛋白質の構成要素がアミノ酸である事から、これに焦点を当て、肉食奨励を行って来たわけですが、今日、そのアミノ酸の弊害が明らかになった以上、アミノ酸だけを取り上げて、肉を最高のスタミナ源とする考え方は放棄しなければなりません。 そして動蛋白食品は、腸内において腐敗現象を発生させるだけでなく、様々な病理現象も起こす元凶だったのです。
動蛋白食品に含まれる蛋白質は、それがそそまま、体蛋白になって行くのではなく、一旦、炭水化物に還元されてから、体蛋白をつくる素材として使われます。 |
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