大衆・庶民層の善良な市民と称される人の多くは、自分の勤める企業の資本家に利益を齎すために働き、無能な政府に税金を収めるために働き、また銀行ローンやクレジットカードで買物をするために働いています。
一面、こうした人達は優秀な労働者と言えるかも知れませんが、卓(すぐ)れた金銭哲学の持ち主ではありません。
昨今、激増しているサラ・クレ地獄の悲報は、一億総借金漬けの世界が齎す通り、「貸借対照表」や「損益計算書」の見方を知らない国民の無知が招いた必然的な悲劇ではないのでしょうか。
大衆・庶民層の善良な市民は、みな一生懸命に働き、余が出ると銀行に預金し、不足すればVISAカード(貸借構造は新手のリボルビング)から借金をして、暴利に等しい27.8%という金利を払い、必要以上に税金(節税の概念が稀薄)を払い続けています。そして心の片隅では、中流以上の階級であるという自負心だけが働いています。
そのために、生活への工夫が欠けています。安易な考えから、クレジット生活をはじめ、「見通し」の立たないまま、今の快楽や享楽にうつつを抜かします。
今日の、サラ・クレ地獄で苦しむ、大衆・庶民の借金漬けの悲惨な現実は、こうした中流を意識して「背伸び」した、自らの悪癖に帰着するのではないでしょうか。
さて、人生の行き詰まりは、こうした「自然の恵み」や、「足るを知る」ことを知らない事に発生しているのではないでしょうか。
そして病気に悩まされ、運が衰退するのは、履歴の側面に最高の学歴を持ちながらも、教養という面で低い学に囚われ、盲(めくら)になり、聾(つんぼ)になっているからではないでしょうか。
現代は、心が失われた時代と言われます。まさに的中だという外はありません。
では、何故心は失われたのでしょうか。
それは食物に対する、「恵みへの感謝」を忘れたからであり、一方、肉体においては、食餌法における咀嚼(よく噛まないと脳は退化する)という現実を忘れてしまったからではないでしょうか。
現代人は、柔らかい食べ物だけを食べ、咀嚼回数が数回で済む食べ物を好んで食べるようになりました。噛まないということは、頭脳の明晰性も、思考能力も低下します。そして何もかもが、愚鈍に回帰します。これが「兇いメグリ」の逆回り現象の悪循環です。
ここに難病・奇病の原点があり、運を衰退させる現実があります。
そして柔らかい食べ物は、多くは食肉の食材となった、四つ足であり、四つ足の人間に近い性は、それを食べた人間への恨みとなって反映されたのです。不幸現象の多くはここに起因します。 |
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